AIに数字を扱わせるときの、絶対に守るべきルール
みなさん、こんにちは。
五反田明駿です。
本日は、AIに数字を扱わせるときに、これだけは守ってほしいというルールをお話しします。
文章の作成では頼りになるAIですが、数字に関しては話が別です。ここを知らずに使うと、事故ります。私も痛い目を見たことがあるので、その経験も含めて書きます。
AIは、もっともらしい誤りを出すことがある
まず前提として、生成AIは
計算結果や数値を間違えることがあります。
誤った結果でも、迷いのない文体で
提示されることがあるため注意が必要です。
現在のAIサービスには、
計算やコード実行の機能を使えるものもあります。
ただし、どの機能を使ったか分からない出力や、
計算過程を再現できない数字を、
重要な判断へそのまま使うべきではありません。
大切なのは「AIだから間違う」と怖がることではなく、
数字を再計算できる状態にすることです。
式、元データ、計算手順を残し、
別の方法でも同じ結果になるか確かめます。
ルール1|重要な計算は、再計算できる道具で行う
金額、割合、合計、予算などの重要な計算は、
表計算ソフト、電卓、検証可能なコードなど、
計算式を残せる方法で行ってください。
AIには「粗利率を出すには、
どの数字をどう組み合わせるか」や、
「Excelならどの数式にするか」を相談できます。
ただし、提案された式も人が確認し、
少数のサンプルで期待どおりか試します。
値引き後の見積金額や、
複数条件が関係する料金計算では、
一部だけずれていても見落としやすくなります。
金額が動く場面では、別の方法で再計算することを
手順に入れてください。
ルール2|出典を確認できない数字は使わない
「市場規模を教えて」と聞くと、
それらしい数字が返ることがあります。
しかし、出典が実在するか、
同じ数字が掲載されているかは別途確認が必要です。
私は以前、AIが示した数字を資料へ入れかけ、
提出前に調べると出典を確認できなかったことがありました。
社外へ出す数字は、官公庁、業界団体、
調査主体の原典などへ戻り、
公表日、対象、調査方法まで確認してください。
AIは、調べる観点や候補を出す相手として使えます。
最終的な根拠は、実際に開いて確認した原典です。
リンクがあるだけで信用せず、
ページ内に該当する記述があるかも確かめます。
ルール3|自社データは、入力できる範囲を先に決める
売上データや顧客情報をAIで分析する前に、
入力してよい情報と、入れてはいけない情報を
社内で決めておいてください。
- 個人名、企業名、連絡先、識別番号を外す
- 契約上の秘密や未公開情報を入力しない
- 利用サービスのデータ利用条件と管理設定を確認する
- 「入力禁止情報」の一覧を社内で共有する
A社、B社などへ置き換えても、
組み合わせから相手を特定できる場合があります。
名前を消すだけでなく、必要な列だけに絞り、
入力データそのものを最小限にすることが大切です。
ルール4|検算を「気合い」ではなく手順にする
「注意して確認する」だけでは、
忙しいときに抜ける可能性があります。
誰が、何と突き合わせ、どこへ記録するかを
決めてください。
私の会社では、数字を含む資料について、
元データと突き合わせた人が分かるようにしています。
さらに、更新日と元データの場所を残せば、
あとから数字が変わったときにも追跡できます。
送る前の5項目チェック
- 元データの期間と対象が合っているか
- 単位、税込・税別、円・千円などが統一されているか
- 計算式を別の方法で再計算できるか
- 引用した数字の原典を開いて確認したか
- 確認者と確認日が記録されているか
数字まわりでAIを生かせる仕事
注意点を守れば、AIは数字を扱う仕事でも役立ちます。
- 計算式の候補を出す。必要な指標と式を整理します
- 確定した数字の説明文を作る。報告文のたたき台にします
- 見るべき指標を洗い出す。分析の抜けを確認します
- 集計結果の傾向を言語化する。仮説として人が検証します
- グラフの候補を比較する。伝えたい内容に合う形式を選びます
共通するのは、AIが出した数字を正解とせず、
確定したデータと再現できる計算を中心にすることです。
AIの説明や分析も仮説として受け取り、
元データと業務知識で確認してください。
まとめ
守るべきルールは、
①重要な計算は再計算できる道具で行う
②出典を確認できない数字は使わない
③入力できる情報の範囲を決める
④検算を手順にする、の4つです。
数字をAIへ丸投げするのではなく、
式、元データ、出典、確認者を残す。
この一線を守れば、AIは数字を扱う仕事でも
心強い補助役になります。
※AIサービスの機能やデータ利用条件はサービス、契約、設定により異なります。機密情報・個人情報の取り扱いは所属先の規程を確認し、重要な数値は必ず元データと再計算可能な方法で検証してください。
五反田明駿(ごたんだ めいしゅん)
ワイズ株式会社 代表取締役社長。
Webマーケティング、営業代行、インサイドセールス、
人材育成を手がけるかたわら、
AI活用スクール「AcademyAI」を運営しています。
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